ねこへいちょう。4

ノックの音がした。入室を促すことばを全て言わせぬままにソレはなだれ込んできた。
「リヴァイの隠し子見つけたよ! もうそっくりなんだよ! 見てこれエルヴィ――」
「おい、クソメガネ。てめえ今なんつった?」
「あれ、居たの」
ハンジはエルヴィンの部屋のドアを開けたのだが、真っ先に目に入ったのはこの世の厄災全てを背負ったように不機嫌なリヴァイの顔だった。
「リヴァイの隠し子?」
リヴァイと机を挟んで椅子に腰掛ける調査兵団団長ことエルヴィンが珍しくいたずらっぽい表情を浮かべた。
「エルヴィン、何ノってやがんだ」
「うん、そう、見てこれホラ! ぶっっっは、この目つき!!」
びろーん。ハンジの両手には猫がぶら下げられている。誰かに似た据わった眼がぽやんとエルヴィンを見つめた。
「…………っ」
エルヴィンは思わず拳を口元に当てた。身体がふるふると小刻みに震える。
据わった目。噤まれた口元。顎から胸にかけての白い毛。全体はほぼ黒い。そして、小さい。ちんまりしている。
「ねっ? 似てるでしょおおおお!? クッソウケる!! ねえリヴァイ、いつの間にこんな、こんなカワイイ……ぶふっ!」
ハンジは笑いが止まらないらしい。
「クソメガネ。今日がてめえの命日だ。項出せ」

なーん。

猫が鳴いた。エルヴィンは盛大に吹き出した。ハンジも更に笑った。
「お前らまとめて猫の餌になれ……」

:兵長、お疲れ様です(合掌)。
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