FC2ブログ
flower border

黒豹は夜を切り取らない。

20180922 ご質問頂いたのでお答え致しました~。

お付き合い、始めました。11

Categoryお付き合い、始めました。
romancebegins.jpg

フツウのお笑いに戻るはずだったのに…。ちょっと(かなり!)違っちゃった…。

私は元々キャラそれぞれがそれぞれに好きなので、話によってはリヴァミカ以外の二人にも活躍してもらいたいタチなのですが、今回はミゴトなまでにリヴァイもミカサも出てきません。あらまー。
3回目と似てる。

私の書き方だとエレンを嫌ってるみたいに見えると思うんですが(笑)別に嫌いではないです。例のマフラーを巻いてくれてありがとうの時の「そんなもん何度でも巻いてやる」には号泣したくらいです(そして、違う含みを考えて戦慄する。例のループ説ね)。
アルミンとエレン、という親友コンビも好きだなあ。ミカサ入れた幼馴染みトリオも好き。
で、いちばん好きなのが最強コンビな!(そこに持っていきやがった)

そんな訳で、最強コンビ、いずれも登場しない残念回です…申し訳ない↓

第三者から見た誰か、という視点や書き方も好きだからかも。

リヴァミカフィルタを外して、原作に則って考えると、実際にミカサがエレンから離れる、ということはまずないのでしょうが、…もし本当にエレン(そしてアルミン)とはまた違う「大切なひと」をミカサが見つけてしまったら、三人「常に」一緒、はないよなあ、と思って、それはそれでちょっとせつなくなります。

「EVA」じゃないけど、パラディ勢の104期(のメインキャラ)って、親ナシっ子率高いなあ。存命が明確と言えるのはジャンとサシャだけじゃないかー!(マーレ勢は親が居ても果たしてその親でしあわせなのか、というミゴトな対比。諌山先生うまいよなあ…。母親に愛されて育っても絶望して自分は必要ないと死を選びかけたエレンと、母親に存在すら無視されて自分を誤魔化して生きてたけど最終的には棄てて生きることにしたヒストリア、とか)
コニーはあまりその辺り枚数費やしてないけど、家族を巨人にされてるんですよ。これは、……(あの子はホントおばか設定がうまいこと効いてる。おばかちゃんだからその辺りの悲しみの深さを背負い過ぎる描写をしないでいられるし、逆により際立つし。だっていい子じゃん! 知らなかったとは言え、自分だって今まさに危険に晒されてるのに、ライナーとベルトルトの心配する子だよ!? サシャをちゃんとおぶった上でアルミンに別れを告げた姿はもうBBA号泣した! あかん、ホントアレあかん!)。

で、ですよ。そうなったら、そりゃもう仲間だの友人が余計に大事じゃないですか。

失う訳ではないけれど、「常に」一緒だった仲間が居ない、というのは、存外サビシイものではないのかなあと。そのサビシサをですね、本音を言えば、きっちりエレンさんには味わってほしいな、と思うことがあります。
ミカサはいつもいつも永遠に君の傍に居るって思ってるからゾンザイにするんじゃろ!! おにょれ!(私はエレミカでも美味しく頂けます。書かないし書けないけど)

今原作でエレンさんもすげえことになってますけどね、……。

20171113→
chicks.jpg

「なあ、アルミン」
「ん?」

アルミンは隣に座る幼馴染みを見やった。大きな瞳は常に前だけを見つめる強さを感じる。今その目は空のいろを映していた。

「最近、……なんかこう、前と違うよな」
「へ?」

何とも漠然とした言いようにアルミンもまた何ともマヌケな反応しか出来なかった。

「何が、どう違うのかな」
「うん、なんか、……前とは違うんだよ」

要領を得ない。疑問形から断言に変わっただけだ。これにどう反応しろと言うのだろう。

「エレン。なんかあった?」
「いや。だからさ。前は訓練終わると、こうやってちょっと休憩したりしてさ」

訓練が終わりそれぞれが兵宿舎に戻るのだが、エレンたちは時折その裏手にある敷地内の大きな樹の下で身体を休めながら、こうして埒もない話に興じることがある。

「……してるよね、今も。で、うん、前もしてたね」
「うん。だからさ。これが、前となんか違わねえか」
「違うって、」
「違うだろ」

ようやくアルミンはエレンが何を言いたいのかがわかった気がした。

「ミカサがここに居ないって言いたいのかな」
「ああ! ソレだ!」

いやいやいや。エレン。大丈夫なの?

「俺、またなんかやったか?」
「はい?」
「ミカサのやつ、俺に腹立ててるとか。で、俺がなんかやらかしたとかさ。アルミンがなんかするってのは、ねえだろ」

へえ。
アルミンは思わず親友をまじまじと見つめてしまった。エレンがそんな風に思うなんて。
でも、やっぱりわかってない。どんなにエレンがヒドい態度を取ったとしても、ミカサから離れていくことなんてないのだから。離れることがあるとしたら、それは常にエレンなのだ。

「別に、いつもいつも三人で一緒にくっついていなくちゃいけない訳じゃないって、気づいたんじゃないかな」
「え」
「ミカサが。いつもくっついてなくちゃエレンがダメになる訳でもないし、いじめられる訳でもないし何より、僕たちが家族あるいは友達じゃなくなる訳じゃない」
「俺はいじめられたことないだろ。ダメになるってのは、まあ、訓練兵の頃、一瞬立体機動の訓練で落とされそうになったし、あいつみたいに優秀じゃねえけどよ、……でも、それは悔しいけど昔からだ。それでもあいつ、いつも一緒だった。それが、……最近あんまり前みたいにしゃべってねえって思ってさ」
「エレンを、エレンの実力を、信じてるってことじゃない?」

エレンが、ミカサが居ないことを気にしてる! これは、ある種の「成長」と言えるかもしれない。
ミカサが居て当たり前ではないってことに、気づき始めたってことかな。

「そうなのかな。いつも俺のこと気にしてばっかで、……俺がどんなに要らねえって言っても心配してたのにな」
「エレンが大事じゃないって訳じゃないよ?」
「なんだソレ。いや、だからさ。ただ、……前と違うなって、思っただけだ」
「ああ、……さびしいんだね」
「ばっか! そういうんじゃねえって!」

僕たちは、幼馴染みで、友達だ。エレンとミカサは家族も同然。それは、多分、今後も変わらない。変わらなければ、いいと思う。
でもね。何もかもが永遠に同じままってことは、ないんだよ。
アルミンは少しだけさびしさを抱えながら心の中でつぶやく。

「エレンと同じくらいか、……もっと大事に思えるひとが出来たら、エレンはどうするの?」
「は?」
「は、じゃないよ。ミカサがいつまでもエレンだけが大事だって、そう思ってる?」
「何言ってんだよ。意味わかんねえ」

エレンが珍しく、少し戸惑っていた。

「巨人なんか居なくて、両親も居て、毎日平和に暮らしていたら、ミカサだってごくフツウの女の子として過ごしてたはずだよ。そうだろ? お父さんやお母さんを手伝って畑の世話をして料理をして洗濯して、もしかしたらきょうだいの世話をしたりしてたかもしれないね。どの家の女の子もやってるようなことをしてたはずなんだ。頼まれて買物に行ったりして、その時に町や市場で素敵な男の子と出会うかもしれない。その男の子もミカサが可愛いくて気になるかもしれない。偶然、口を利く機会があるかもしれない。お互いにお互いが一緒に居るのが楽しいひとだと思うかもしれない。相手の事を好きだって思って、相手もミカサが好きだって思って、……結婚するかもしれない。結婚してからも、ずうっと、エレン大丈夫、エレン無茶しないで、そうやって、心配してくれるって思ってるの?」

まあ正直、心配はするかもしれないけれど。エレンがいつまでもしっかりしていなければね。

「な、なんだよ、お前。何絡んでんだよ」
「絡んでる訳じゃないよ。そういう可能性もあったよね、そしたら必ずしもミカサがエレンだけを気にかけることはないかもしれないよ、って、僕はそう言ってるんだ」

アルミンは穏やかにエレンを見つめた。

「昔から、……お前のことだって気にかけてたろ」
「エレンほどじゃないけどね」
「あいつ、……俺がちょっと助けてやったってのを、ずっと気にしてんだ。それだけだ」
「ミカサはそれだけ、ともちょっと、とも思ってないんだよ。これ以上はないってくらい怖い思いをしてたところを、助けてもらったんだから。僕には出来なかったと思うよ。自分の何倍も大きい大人に立ち向かうなんて。しかも相手はひとりじゃなかった」
「お前だって、あの状況なら何かした。お前は頭がいいから、俺とは違う方法でどうにかしようって思ったはずだ。俺はお前みたいに頭良くないからな、ああするしかなかったんだ」

真っ直ぐな瞳。僕の弱さだけを見るんじゃなく、いいところもあるって言ってくれる。アルミンはその目を見つめ返した。

「……ありがとう」
「ほら。なんかヘンだろ。あいつが今一緒じゃねえって」
「……ああ、……うん、そう、だね。そうかもしれない」

僕たちはいつも一緒だった。三人で肩を寄せ合ってきた。みんなそれぞれに両親を失って、頼れるのはお互いだけになった。開拓地での生活を乗り切れたのも、三人一緒だったからだ。支え合ってきたからだった。何でも分け合った。苦しいことや辛いことも。だから、嬉しいことを分け合うことだって出来た。

でも、そこに誰かが現れたら? たとえば、誰よりも強くて何かに怯むこともなく常に闘えるひとが。優秀で誰よりも強いミカサよりもまだ強いひとが。僕やエレンでは甘えられない。むしろ盾になって護ろうとする。
ミカサを護れるくらい、強いひと。ミカサが倒れそうになっても、取り乱すことなく支えてあげられるひと。

ミカサが、そんなひとを、見つけてしまったら? 僕らを大事に思ってない訳じゃない。僕らと同じかそれ以上に大事に思えるひとになってしまったんだとしたら。
それを、僕らが止めたり、出来る訳が無い。止めていいはずがない。

「いつか。……いつかはね、そんな日が、来るんだよ。少なくとも、ずっといつまでも同じで、……前のままで居られる訳じゃないんだ、……」

エレン。気づかないの? ミカサが兵長を見る時の目とか表情とか仕草とか。すごく「女の子」だなあって思うような時が、あるんだよ。エレンに酷いことをした、って怒ってた時とは違うんだ。

「そりゃ、……そうなんだけどよ、……」

僕たちはまだ子供だ。でも、いずれ大人になる。巨人の存在と保護者の不在が、後ろからもっと急げと急き立てるような気はするけれど。

「しょっちゅうって訳でもないだろ。ミカサと一緒に三人でこの樹の下で過ごすことだってあるじゃないか」
「まあな。でも、……前より減ったよな」
「今日は、……ミカサが兵長から指導を受けてたからね」

そう。ついエレンに気を取られて自分の真っ当すべき立ち位置と責任を逸脱してしまったのを、咎められたのだ。しかし、大筋を違えたとまではいかなかったと言っていい。ある意味では許容範囲、全体のあるべきカタチが損なわれた訳ではない。
だが、リヴァイ兵長はそれを良しとしなかったのだ。本人と、仲間の命がかかっているのだから、当然と言えば当然だった。実戦であれば、小さなミスや身勝手さ、無謀さが、自分、ひいては仲間の命を危険にさらしてしまう。
兵士長としてなのか、……ミカサを愛しく思うためかは、わからないけれど。
もしかしたら、その両方。

ふだん、兵士長自らが新兵如きの訓練にわざわざ顔を出すことはない。班の編成がある時などは来ない訳でもないが、それでも通常は指導官、分隊長や班長クラスの兵士たちが訓練の様子を観察したり指導し、その後提出された報告書に目を通して状況を把握するはずなのだ。リヴァイ兵長自身が率いる特別作戦班、通称リヴァイ班の編成でもするというのならば自ら出向きもするだろうが、今回は指導教官の言説で行くと団長自らの指示での視察及び指導だという事だった。ハンジ分隊長まで一緒だったのには尚更驚いたのだが。

「そんなのがなくても、……いつの間にか、どっか行ってる時、あるよな」

実は「そんなの」だったりするのではないかと、アルミンなどは思っている。ミカサはリヴァイ兵士長に想いを寄せており、相手もまたどうやら憎からず思っているらしきことを知っている。先日も二人きりでひっそりと逢って話をしていたのを目撃してしまった。

「エレン。さびしい?」
「はぁ!?」

素直じゃないなあ。僕は、ちょっとさびしいけどな。でも、これでいいとも思ってる。ミカサがいつまでも報われない気持ちを抱いているより、ミカサを大事に思うひとと一緒に居て嬉しそうな顔が出来るなら。
あの、兵長と一緒に居た時のミカサの表情や仕草が、忘れられない。

「まあ、俺は家族だからな。兄貴とか父親みてえなもんだからな。心配してないってことも、ない」
「はい?」

いやいやいや、むしろ弟とか子供じゃないの? 自分でも言ってたよね、ミカサの弟とか子供じゃないって。

アルミンは思わず笑い出した。

「なんだよ!」
「な、なんでもな、い、……ふふっ」
「何笑ってんだよ!」
「ご、ごめ、……ふはっ!」

アルミンは堪えきれないように笑いを漏らし、エレンは不機嫌そうにアルミンの肩を押しやった。

:エレンさん、珍しく笑いを駆逐しつつ自らは笑われる不遇。
関連記事

1 Comments

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/11/24 (Fri) 20:28 | REPLY |   

Post a comment